Python仮想環境導入 (2024/07/20)
概要
- venv (ブイエンブ)を利用して、プロジェクト毎に必要なPythonモジュールをインストールした仮想環境を導入する。
- 生成AIの普及によりPythonを利用するケースが増えてきたため、その場合の注意点もあわせて記載する。
利用するPythonバージョン
- 仮想環境内でPythonのバージョン切替はできないため、はじめに使用するPythonのバージョンを選定する。
- 新規プロジェクト、またはPythonのバージョン指定がないアプリケーションの場合、ひとまず最新版のPythonで仮想環境を利用してみる。
- Pythonが原因と思われるエラーが発生した場合、3.10系のバージョンで仮想環境を利用してみる。
(特にGPUを利用した生成AIのPyTorch系モジュールでエラーが発生する場合、このバージョンで仮想環境の利用を検討する。)
- Pythonのバージョン指定があるアプリケーションの場合、基本的には指定されたバージョンで仮想環境を利用する。
(最新版のPythonを利用することによるメリットが大きい場合、正常に動作しない可能性をじゅうぶんに考慮した上で、最新版のPythonで仮想環境の導入を検討する。)
ドキュメント作成時のハードウェア構成
OS |
MEMORY |
CPU |
GPU |
STRAGE |
Windows11 Pro |
DDR3 16GB |
i7 4770 |
GeForce RTX2060 6GB |
Intel SSD128GB + SSD256GB |
- このドキュメントの内容は、上記ハードウェア構成のパソコンで動作確認しています。
- 生成AIで必須のPyTorchモジュールを動作させる構成としては、ギリギリアウトな感じです。
- 「GeForce RTX 3080 10GB」以上のGPU推奨。(2024年7月現在、中古なら5万円前後なので欲しい・・・)
- 「Intel第8世代Core」以降のCPU推奨。(上記CPUはWindows11非サポート)
WindowsのPython仮想環境導入
① Pythonをインストールする。 (以下は3.10系を想定)
- https://www.python.org/downloads
- インストールするPythonのバージョンについては、前項「venvを利用するPythonのバージョン」を参照。
- 「Python Launcher」が有効な状態でインストールする。
(Pythonのバージョン3.3以降はデフォルトで有効。)
- 複数プロジェクト間でPythonモジュールが競合しない場合など、開発端末のシステム構成によっては仮想環境の導入が必須ではないため、手順②以降は仮想環境が必要な場合のみ実施する。
② プロジェクトを新規作成する。
$ mkdir ~/[プロジェクト名]
$ cd ~/[プロジェクト名]
$ py -3.10 -m venv [仮想環境名]
③ 仮想環境を起動する。
$\[仮想環境名]\Scripts\activate
④ 仮想環境でPythonを実行する。
([仮想環境名])$ py -V
Python 3.10.11
⑤ 仮想環境を終了する。
([仮想環境名])$ deactivate
参考サイト